生ハム

生食文化が浸透している日本人。

生ハムという言葉に対しても、お刺身のような意味合いをイメージしている人は多いのではないでしょうか。

生のハムだから生ハム?しかし原料である豚肉を生で食べることは出来ません。

では、生じゃないのに生ハム?朝食から酒場の席にまで、当たり前のように姿を見せるようになった生ハムですが、

名前に隠された定義や由来を知っている人は少ないでしょう。

加熱処理をしていないから生というわけではないのですが、主に塩漬けした豚肉を薫製し、

家畜の効率的な長期保存食としての役割を担っていたものが始まりのようです。

生ハム文化は世界各国にあり、呼び名も様々です。

日本でも人気のイタリア産の生ハム、プロシュート・パルマ。プロシュートはラテン語で、とても干からびている事を意味しています。

一般に、パルマハムと称されているでしょう。塩漬けした肉を1年から2年かけて乾燥させます。

長時間にわたって熟成されたハムはとても薫り高く非情に味わい深いのが特徴です。

パルマと並ぶ世界三大ハムのひとつ、それがスペイン産の生ハムであるハモン・セラーノです。

ハムを意味するハモン。セラーノは山を意味しています。

この名前はスペインの山岳地帯で作られていることに由来していて、山での寒冷気候を利用し1年以上じっくりと熟成させています。

なので独特の風味が特徴的です。スペインのイベリア半島で、

古くから食されてきたイベリコ豚で作った生ハムも、日本で多くの方に高い評価を得ていますね。

生ハムの鮮やかなピンク色が鮭の身に似ていることから、ラックスシンケンと名付けているのがドイツ。

冬には厳しい寒さが訪れる地方なので、肉の保存食に伝統とこだわりがあります。

ラックスシンケンは豚のロース肉を塩漬けし、低温で長時間かけて薫製し、生ハムを作ります。

ドイツの製法は日本に出回る国産生ハムで広く利用されています。

肉食の歴史が浅かった日本人にとっては加熱処理が施されたハムの方が馴染みやすく、生ハムの規定が定められたのは1982年になり、

やっとのことでした。考えてみると奥深い生ハムには、生産地ならではの歴史や空気が織り込まれているのです。

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